2021年6月12日土曜日

不動産クラウドファンディング(投資家目線)

仕事の関係と「みんなの大家さん」のCMで不動産ファンディングとは何だろうと思い調査。

今回は投資家目線で見ます。

1.不動産クラウドファンディングとは

不動産クラウドファンディングとは、複数人で資金を出し合って不動産投資を始めるサービスのこと。大きな魅力は、一般的な不動産投資と違い、少額から始められることで、1万円から投資できるサービスがほとんどです。登記などの複雑な手続きや利用者の募集などを運営会社に丸投げできるメリットがあります。

また、募集される案件の情報が豊富で、投資する物件を自分で選べることもメリット。

投資される物件を一任するREITや、開示される情報量が少ないソーシャルレンディングと比べ、投資した資金がどこで何に使われているのかが明確になっています。

 不動産クラウドファンディングでは、居住用のアパートやマンションを取り扱っているのがほとんど。入居者から利回りなどが想定しやすく、リスク低めの案件が多いことが特徴的です。

ほかにも、商業施設・ホテル・オフィスなどがありますが、コロナのような外的要因にも左右されやすいので注意しましょう。

ただし、クーリングオフ期間を過ぎてしまうと運用期間中は投資資金を引き出せないことが多く、急ぎで現金が必要になったなど、万が一のときに対応しにくい点は要注意です。加えて、元本も保証されているわけではないので、あくまでも使う予定のない資金での運用を検討するのがよいでしょう。

2.不動産クラウドファンディングの選び方

2.1.案件数・最低投資金額・募集方法

投資のチャンスを増やすなら、案件数と募集頻度の多いサイト

  • 募集頻度が高ければ、その分抽選に当たる確率が上がる
  • 募集頻度はサイトのホームページに載っていないことも多いので、電話で「年間でどれくらい募集する予定ですか?」と聞いてみるとよい。
  • 不動産クラウドファンディングは、案件数に対して非常に多くの募集が集まるケースがほとんど。
  • 1つのサイトに登録しても、なかなか投資できないことがあり、複数のサイトに登録して、投資のチャンスを増やすほう網も検討する。

最低投資金額は1万円を目安に。リスク分散にもつながる
  • 少額から投資したいなら、最低投資金額は一口1万円を基準にする。不動産クラウドファンディングにおける最低投資金額の価格帯は1万円〜100万円ほど。少額から投資できるサービスなら、初心者でも気軽に利用しやすい
  • また、最低投資金額が低いほど分散投資がしやすいのもメリット。不動産だけで運用するのはリスクが偏ってしまいます。最低投資金額が低ければ、ほかの金融商品に回せる資金も確保できるので、リスクの軽減につながります。

募集方法は「先着」「抽選」の両方に対応していること
  • 案件の当選確率を上げるために、投資枠の募集方法に「抽選」と「先着」の両方があるサービスを選ぶこと。どちらもあると、自分の経験や生活に合わせて応募することができます。
  • 不動産クラウドファンディングは、募集数に対して非常に多くの応募が集まります。抽選型なら、誰にでも平等にチャンスがあるので、仕事や家事で忙しい人でも利用しやすい。
  • 一方で、募集方法が抽選だけだと、いざ時間がある時も申込順に関わらず当選者が決まってしまうデメリットがあります。パソコンに張りついて当選を狙いたいときのために、先着型にも対応していることも必要。

2.2.案件情報が多いサイトを選ぶ。

物件の築年数・住所はマストで確認

投資する物件が妥当かを見極めるために、公表されている物件情報の豊富なサイトを選びます。

  • 投資先を決めるうえで、物件の情報は必要不可欠。情報が多ければ多いほど、投資判断の精度が上がって投資しやすくなります。
  • とくに、物件の築年数と住所は必ず確認しましょう。築年数と住所がわかれば、暫定的な物件の価値が把握できます。
    そのため、想定利回りが本来の価値以上に悪い、またはよすぎるといった判断がつき、失敗する可能性を減らせます。
  • 投資先を決めるときには、現物確認などを行って、周辺情報を確認しておきましょう。
  • 実際の不動産投資のように、駅からの距離、周辺家賃や物件価格と比べて割高か、調べておくに越したことはありません。
  • また、ハザードマップを調べて洪水などの被害地域にあるかどうかも重要です。


【主な公表されている物件情報】

  • 築年数
  • 物件の住所
  • 周辺情報
  • 想定家賃 など

2.3.匿名?任意?運用期間と目的にあわせてタイプを選ぶ

不動産クラウドファンディングには、匿名組合型や任意組合型といった契約方法があります。それぞれコストや税金の区分が異なります。

2.3.1.匿名組合型

1年以内の短期運用なら「匿名組合型」を。税金は雑所得になる

短い期間で資産運用したいなら「匿名組合型」で契約するものが良い。

匿名組合型とは、不動産の所有権を事業者が、家賃収入などの収益と出資金の返還要求を行える権利を投資家が持つ契約のこと。なお、物件の所有権は事業者側にあるため、登記費用がかかることはありません。

  • 匿名組合型の商品は運用期間が短く、少額から投資できるものが一般的。なかには、運用期間が3ヶ月の案件もあるので、短期間にいろいろな物件で資金を回していきたい人に向いています。
  • また、税金の計算は、匿名・任意どちらの利益も、手取り金額を申告するのが一般的です。
  • ただし、税金は雑所得の扱いに。そのため、利益が20万円以上になると確定申告が必要になる。

2.3.2.任意組合型

10年以上の長期運用なら「任意組合型」か確認。相続・贈与の節税にも利用可能

10年以上の長期間運用をしたいなら、「任意組合型」のサイトを選ぶ。

任意組合型とは、不動産の所有権を投資家が持つ契約のこと。運用期間は10年以上の案件がほとんどです。登記費用がかかる一方、相続税や贈与税対策として活用することができます。

  • 任意組合型の最低投資金額は高いものが多いのも特徴。一口100万円から募集しているサイトもあるので、動かす予定のない、まとまった資金で長期間運用したい人に向いています。
  • ただし、任意組合型は分配金が不動産所得に、売却代金は譲渡所得になります。不動産所得は減価償却などを経費として所得から差し引けますが、不動産クラウドファンディングだとあまり使えないので注意してください。

2.4. 出資方式は「優先劣後方式」一択。出資割合は20%以上が目安?

万が一に備えて、物件の出資方式に優先劣後方式を採用しかつ、劣後側の出資割合の平均が20%以上のサイトが良い。

優先劣後方式とは、運用期間終了時に損失が発生した場合、事業者側が優先的に損失を負担する仕組みのこと。出資割合が多いほど、投資家が損をする可能性が低くなります。

なお、劣後側の平均出資割合は20%ほどが相場。そのため、出資割合が20%以上のものは合格点だといえるでしょう。ただし、優先劣後方式を採用していると謳っていながら、劣後側の出資割合が0%の案件やサイトもあるので注意が必要です。

また、事業者側が金融機関から借入を行って物件の取得をしているケースもあります。その場合、劣後側の出資割合が募集金額ではなく、不動産の取得合計金額に対してとなるので注意。事前に投資する物件の出資割合や借入金額も確認しましょう。

2.1.5.信頼性は、運営会社の資本金や上場しているかを目安に。

信頼できるサイトを選ぶために、運営会社の資本金や上場しているかを確認しましょう。資本金が多ければ、急な入居者の退去による配当金の支払い遅滞が起きたときにも、対応してくれる可能性があります。

運営会社が上場しているかにも注目。運営会社が上場していれば、不動産運用に関するノウハウが貯まっているので、体制不備で投資家に負担を強いる可能性は低いでしょう。ただし、投資元本の保証をしてくれる訳ではないので注意してください。

また、不動産クラウドファンディングは比較的新しいサービスですが、法律の整備も進んでいます。運営会社はサービスを開始するのに、基準以上の資本金や人材を求められるので、怪しい業者も減少傾向にあります。

3.みんなの大家さん

組合契約

匿名組合型

累計募集案件数

6

年間平均募集件数

4.23

元本償還実績

1(運用中5)

募集金額

7,500,000円~200,000,000

物件の種類

アパート・マンション

運用期間(実績)

5ヶ月〜1

最低投資金額

一口10,000

募集方法

先着

優先劣後方式の有無

あり

優先劣後の出資割合

6.00%70.40%

物件の開示情報

築年数, 住所, 運営会社, 収支シミュレーション, 面積

優遇サービスの有無

なし

中途解約

可能(クーリングオフ期間のみ)

申込手数料

無料

解約手数料

無料

出金手数料

無料

累計調達金額

292,500,000

支払い遅滞の有無

なし

運用レポートの共有

あり


4.まとめ

色々な法律関係があるのでこれは次回に